今回はこの英文の中頻繁にしようされている"try"という単語を例にして
【不定詞と動名詞】について確認したいと思います。
みなさんは以下の二つの英文の違いは分かりますか?
1. He tried to lift the rock.
2. He tried lifting the rock.
二つの文の違いはtryの目的語が動名詞であるか不定詞であるかです。このように目的語に不定詞・動名詞の両方を取ることのできる単語はstop,remember,forget,regret等が有名です。これらの単語は目的語の形に応じて訳し方を変えなければいけないのですが、ひとつひとつ覚えるのは大変ですし、誤って覚えてしまう危険性もあります。そこで今回はこれらの覚え方を紹介したいと思います。
まず大まかなイメージとして、
不定詞は未来指向、動名詞は過去指向であるということを理解しておいてください。現在指向、過去指向といってもよく分からないと思うので具体例で考えてみましょう。
たとえば
1. He tried to lift the rock.
の文では"try"した時点でまだ"to lift"という行為はなされておらず、これからその行為が行われます。すなわち訳し方としては、
「彼はその岩を持ち上げようとした。(持ち上げられるかどうかは不明)」
となります。
それに対して
2. He tried lifting the rock.
の文では"try"した時点で既に"lifting"という行為がなされており、
「彼はその岩を試しに持ち上げた。(既に岩を持ち上げている)」という訳し方になります。
同様に、例えばstopについては、"stop to smoke"であれば"stop"した時点でまだ"to smoke"の行為がなされていないため「(これから)タバコを吸うために立ち止まる。」という訳になり、"stop smoking"であれば過去から現在にかけて行われてきた"smoking"という行為を"stop"するため、「(それまでに吸ってきた)タバコを吸うのを止める。」という訳になるわけですね。
その他の代表的な動詞の訳し方をまとめると以下のようになります
|
不定詞 |
動名詞 |
stop |
〜するために立ち止まる。 |
〜するのを止める。 |
remember |
忘れずに〜する。 |
〜したことを覚えている。 |
forget |
〜し忘れる。 |
〜したことを忘れる。 |
try |
〜しようとする。 |
試しに〜する。 |
regret |
残念ながら〜だ。 |
〜したことを後悔する。 |
※ただしregret to doについてはほとんどがI regret to say thatの形で用いられ、例えば
"I regret to say that you failed in the exam."
「残念ながらあなたはテストに落ちました。」のような訳し方になります。