僕のポリシーとして、2年生の進振りまでは行きたいところに行けるだけの勉強はして、サークル活動もして、バイトもして、「大学生らしい」ことは全部やろうと思っていました。そして、同時に、進振り後からは専門の勉強に集中しようと考えていました。
せっかく、大学に入ったんだからいろいろやらなきゃもったいない!そう思って後悔しないよう全力で駆け抜けました。
2年生の進振りまで1番打ち込んだものは、学園祭でした。1年生から東大の学園祭である「駒場祭」の実行委員会、駒場祭委員会に所属し、2年生で駒場祭委員会の委員長を務めました。そもそも学園祭の運営に興味があったという理由もありましたが、なにより、学園祭に打ち込むって青春っぽい!という強い想いがありました。もちろん、大変ではありましたが、いろんな人と出会えて、一生忘れられない思い出ができたと思っています。学園祭だけに打ち込んでいては、大学生活を満喫しているとはいえません。行きたい学科、物理学科に進学できるだけの勉強はしっかりとして、同時に、小学生に算数を教えるバイト(塾講師)もしていました。
進振り後からは、(予定どおり)学科の勉強を中心にシフトしていきました。いつまでも「大学生らしい」ことをしていても僕の将来の目標である研究者には近づけません笑。物理学科には、学生が自主的に実験を計画して、長期間実験をし、その成果を五月祭で発表する、「Physics Lab」という機会があります。現在僕はこれに打ち込んでいます。やろうとしていることは、原子をレーザーによって、絶対零度近くまで冷やすことで、普通では見れない面白い現象を観測しようという実験です。講義や学生実験の合間を縫って、仲間たちと自主的にこうした実験をやるのはなかなか大変ですが、やはりなんといってもやりがいがあります。学園祭に恋した大学時代の前半と違って、後半は物理に恋しようと決めたのです。
どんな大学時代を過ごすかは自分次第ですが、僕はやりたいことを妥協せずに全部やることを目指しました。人生で最後の学生時代です。そして20歳くらいが体感時間で人生の半分だとも言われています。今この瞬間を全力で楽しむべきだと、大学時代はそういうときだと僕は思います。