出願手続きも終わり本番まであとちょっと。
3週間後には前期試験も終わっているというのがにわかには信じがたいですね。
僕のいる学習塾でも受験生が迫りくる2次試験に向けて最後の追い込みをしています。
センター試験から2次試験までは約40日あるのですが、それも折り返し地点。私立大学の受験が始まっている方もいらっしゃるでしょうから、「いよいよ本番が近づいてきたぞ…」という気分になってくるでしょう。
そんな受験生からよく受ける質問、
Q2.「本番が近づいて来て不安です。どうすれば良いですか?」
第2回はこの質問を扱って行きたいと思います。
Q2 検討編
「たかが受験」という人もいるかもしれませんが、自分の将来(少なくとも数年)を左右する受験。
人生の一大イベントに向けて心配、不安は尽きないことと思います。
不安は尽きませんが、ここまで来たらあとはひたすらやることをやるのみ。
何をやるか、一緒に考えて行きましょう。
Q2-1.「どの科目であと何点上げると合格できますか?」
自分の志望科類に合格するためにはあと何点必要なのか?
そして、それをどの科目で何点ずつ稼ぐのか?
上手く行ったとき、上手く行かなかった時の計画を合わせて考えてみましょう。
Q2-2.「本番までに使える勉強時間は何分ありますか?」
1日使える時間のうち、食事や睡眠・休憩時間を除いて勉強できる時間は何分あるでしょう?
そして本番までの日数を考えると、全部で何分勉強できるでしょうか…?
私立大学を併願する人は、私立受験前日・当日はコンディションを整えたりする時間も合わせて計算してみましょう。
Q2-3.「残りの勉強時間で何をどれだけやりますか?」
Q2-2.で見えて来た残り時間。その時間の中で、何をどれだけやれば良いでしょうか?
教材、時間配分合わせて考えてみましょう。
スキマ時間も有効に…!
Q2-4.「自分の息抜きのルールは?」
一生懸命勉強すると言っても、ずっと根を詰めっぱなしではバテてしまいます。
短い時間でも良いので、息抜きの時間・方法を決めておけると良いでしょう。
これらの質問をヒントに、本番までの過ごし方を考えてみてください。
考え込みすぎてもダメですが、ぜひ一度考えてみると、自分の中のモヤモヤが晴れてくるのではないでしょうか?
Q2 回答編
前回同様、受験を乗り切った先輩からの回答を見て行きましょう。
➡S.K.さん(文科二類合格)の場合
Q2-1.「どの科目であと何点上げると合格できますか?」
現役受験だったのと高3夏まで部活をしていたのとで仕上がりが遅く、センター後の東大模試では合格にあと30点ほど足りませんでした。
国語であと5点、数学であと5点、英語で10点、社会で10点上げることを考えました。
Q2-2.「本番までに使える勉強時間は何分ありますか?」
部活時代の生活習慣を維持し、1日のうち睡眠は6時間・食事入浴で合わせて3時間。
息抜き時間を抜くとあとは13〜14時間ほどが勉強時間でした。
私立は3つ受験したので、その前日夜と当日は勉強できなかったのと、私立大学向けの過去問対策に4日使いました。
Q2-3.「残りの勉強時間で何をどれだけやりますか?」
国語は、対策が後手に回っていた漢文をやりました。句形を復習した上で、2日に1問ペースで過去問を解きました。
数学は得意でしたが、最後の最後で回答にたどり着けないことがあったので、私立大対策もしながら1日1時間ほどは時間を計って問題を解くようにしていました。
英語は時間配分が課題だったのでこれも2日に1回、過去問をフルセットで解いていました。
社会の学習は(地理・世界史選択でした)やや遅れていて過去問を全然解けていなかったので、過去問を解いて問題集や教科書で確認、ということを繰り返しました。書きすぎて手が痛くなったときは、論述は書かずにポイントを見て答えを確認する、といった形でやっていました。結果時間短縮になって良かったと思います。
Q2-4.「自分の息抜きのルールは?」
地方出身で、自宅の近くを川が流れていたので、煮詰まったとき等はよく音楽を聴きながら河原を散歩していました。
自分の地元は特に寒かったので、外を歩くと寒さでピリッとして気合いが入りました。
Q2.「本番が近づいて来て不安です。どうすれば良いですか?」
僕は不安というよりは「もうダメかも」という感じでしたが、とにかく少しでも勉強しないとダメだと分かっていたのでこの時期の勉強量は他の人には負けないようにと思いながら勉強していました。不安にかられることは多いと思いますが、負けずに頑張ってください!
➡C.N.さん(理科二類合格)の場合
Q2-1.「どの科目であと何点上げると合格できますか?」
幸いなことに、模試や過去問を解いた時に、上手く行くと合格点に達していました。
しかし数学の点数が不安定で、失敗すると20点くらいになってしまうことも…
(そうなると合格点を10点ほど下回ってしまいます)
そのため、数学の点数を安定させることが必要でした。
合わせて伸びて来ていた英語でもう10点上乗せすることを考えました。
Q2-2.「本番までに使える勉強時間は何分ありますか?」
1日のうち、睡眠は7時間、食事・入浴等で合わせて4時間。
残り13時間のうち休憩時間を考えると大体12時間が使えました。
また受験校は東大1本にしていたので、私立大学入試のことを考えなくて良かったのは幸いでした。
Q2-3.「残りの勉強時間で何をどれだけやりますか?」
重点的に対策をしたのは上の通り、数・英です。
数学は過去問や模試を使って6問セットを2日に1回のペースで解き、時間配分や失敗したときの挽回方法を色々試しました。
また、英語は英作文・要約がもう少し取れそうだと思ったので、その2問だけはほぼ毎日、過去問を1問ずつ解きました。
他の科目は2〜3日に1回は過去問を1セット解くようなペースで勉強を進めていました。
Q2-4.「自分の息抜きのルールは?」
勉強は一生懸命やっていましたが、どうしてもずっと独りでいると不安になってしまうのと、人と話すのが好きだったのでお昼は必ず友達と食べるようにしていました。友達とは勉強以外の話や、3月の過ごし方について色々とあること無いこと計画していました。
塾の自習室で主に勉強していたのですが、チューターの方がいらっしゃったので時々チューターの方に愚痴を聞いていただいたりしていました。
Q2.「本番が近づいて来て不安です。どうすれば良いですか?」
自分にあと何が足りないか、考えながら勉強を進めれば良いと思います。私も最初は数学が不安でしたが、演習を繰り返すうちに「よし、今日は上手く行った」「上手くいかなかった、悔しい…」と弱点克服に一生懸命になっていました。
適度に息抜きもしながら、どうやったら自分の弱点をつぶせるかを考えながら過ごせると良いですね。
いかがだったでしょうか。
さて、ここまでQ2-1.〜Q2-4.と先輩達の回答をご紹介してきましたが、最後に1つ、とても大事な質問をして終わりにしたいと思います。
(番外編)Q2-5.「明日の予定は?」
明日やるべきことがはっきりしていれば「つべこべ言わずにこれやろう」となるもの。
しかし、明日の予定がはっきりしていないと「どうしたら良いだろう…」と不安になってしまいます。
毎日10分程度で良いので翌日の予定を立て、寝る前には「よし、明日も頑張るぞ!」と決意を新たにして1日を終えられるようにできると良いですね。
本番まで時間は限られています。ぜひ悔いの残らぬよう頑張ってください!
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2015/02/06 根本紘志