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センター9割への道 第3回:倫理・政経

倫政は公民の科目として文系、理系とも受験が可能です。ただ、地歴が二次試験で受験できるのに対し公民は二次試験にはありませんから実質的には倫政を受けるのはほとんどが理系の人でしょう。理系の反対科目としては他に地理や日本史や世界史がありますが、学習…
■はじめに■
倫政は公民の科目として文系、理系とも受験が可能です。ただ、地歴が二次試験で受験できるのに対し公民は二次試験にはありませんから実質的には倫政を受けるのはほとんどが理系の人でしょう。理系の反対科目としては他に地理や日本史や世界史がありますが、学習量を考えると多くの人が地理か倫政を受けることになると思います。
さて、この倫政という科目は長らく公民の科目から消えていましたが2年前の2012年度入試で16年ぶりに復活しました。ですから参考となる過去問の数が少なく他の科目のように対策が研究されているわけではありませんが、二年間の出題傾向から攻略法を探っていきたいと思います。


■出題内容■
時間は60分で100点満点。すべての問題が2点または3点の配点です。
問題構成は以下のようになっています。

番号

出題内容

配点

第1問

倫理…源流思想・西洋近代思想・青年期・日本思想・現代社会

50点

第2問

第3問

第4問

政治経済…日本政治・国際政治・日本経済・国際経済

50点

第5問

第6問


倫理から大問三題、政経から大問三題が出題され、基本的には上の表に書かれた範囲全てから出題があります。特筆すべきは小問の多くが倫理、政経の単独科目の問題と共通していることでしょう。ですから2つの教科が合わさったからと言ってそれぞれの内容が薄まるということはなく、いずれの教科に対しても十分な対策が必要になります。
各大問にはリード文がついており、その中に出てくる語句に関連して小問が出題されます。倫理分野の各大問の最後には「本文の趣旨と一致する~」という出題があるため、リード文も理解する必要がありますが、政経の範囲のリード文は実質的には小問とあまり関係がありません。読まなくても解くことができます。
注意すべき傾向として、昨年度の試験は2012年度試験から大幅に難化(平均点67.14→60.68)しており、他の公民教科の平均点が60点前後であることを考えると今後も昨年並みの難易度の問題が出ると予想されます。


■学習アドバイス■
倫理と政経両方の分野をカバーする必要がありますから、覚えるべき量は意外と多いです。単なる丸暗記ではなく、例えば西洋近代思想であれば、

イギリス経験論(ベーコン→ロック→バークリー→ヒューム)⇒懐疑主義に陥り限界
VS
大陸合理論(デカルト→パスカル→スピノザ→ライプニッツ)⇒絶対主義に陥り限界

人間の内面性に目を向けたドイツ観観念論(カント、ヘーゲル)へ


といったおおまかな流れをつかむと効率的に覚えられます。
とはいってもややこしい部分も多いですから、ずっと参考書を眺めるよりも過去問や模試を使ってより実践的な練習を積んだ方がいいでしょう。選択肢を消去法で絞っていくコツや頻出範囲もつかみやすくなります。おすすめは一単元の学習を終えるごとにその範囲の過去問をいくつか解いてみることです。倫理、政経単独科目の過去問も分野ごとに使えば有効利用できます。またその際には不要なリード文も読んでみてください。たいていのリード文は特定の範囲がストーリーになっており、学習内容を整理するのに役立ちます。
また2012年度にはオバマのプラハ演説、2013年度にはアラブの春といった時事問題も出題されています。新聞やインターネット等で最低限のニュースにはアンテナを張っておきましょう。


■参考得点■
総合9割目指すなら……90点~
苦手でもここまでは……80点
本番で失敗……74点

数問は難しいものが混ざっていますが、ほとんどが頻出問題か少し考えればわかるような問題です。苦手分野をなくして対策すれば大崩れすることは少ないでしょう。
反対科目はあまり時間をかけていられない教科だと思いますが、結局は暗記がモノを言いますから隙間の時間をうまく利用してセンター最初の科目を乗り切ってください。

2013/12/12 宮本拓

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