■はじめに■
9割と10割のあいだ。これがセンター地理の目標得点です。
9割までは得点可能、裏を返すと「9割は取れるが10割取るのは困難」と言えます。
問題構成を見てみると、押さえるべきポイントは見えてくるでしょう。そして、どの順で力を入れていけば良いかも自ずと見えてきます。
■出題内容■
時間は60分で100点満点。すべての問題が2点または3点の配点です。
問題構成は以下のようになっています。
問題番号 |
出題範囲 |
配点 |
問題形式 |
第1問 |
自然環境…大地形、気候、土壌など |
16点 |
地図穴埋め・読み取り 図表穴埋め・読み取り 正解文・誤文選択 |
第2問 |
系統地理 |
16点 |
第3問 |
都市、生活、文化 |
17点 |
第4問 |
地誌 |
18点 |
第5問 |
現代の諸課題 |
15点 |
第6問 |
地域調査、日本地理 |
16点 |
小問数は35〜40問程度。時間にはやや余裕があります。
単純に知識が問われる問題と、問題文等を読み取って考える必要のある問題に分かれます。
続いて、各大問を見ていきます。
全大問を通じて、最初の数問は答えやすく、後ろの方に答えにくい問題が混じっています。得点戦略としては、答えやすい問題は全問正解し、答えにくい問題での失点をどれだけ防ぐか、ということになります。
第1問
問1は何かしらの形で地球の全体地図(少なくとも北or南半球)が提示され、それに関する問題が出ます。続いて気温、降水量に関する問題。気温はハイサーグラフが提示されることも。後半は自然環境と何か(ex.災害)を絡めた問題。この辺りに答えにくい(=どのように考えるべきか見えにくい)問題が混じっていることがあります。
第2問
系統地理から1テーマが選択され、統計・地図を絡めた問題を中心に、誤文判定も出題されます。統計等の判定(どこの国の統計か)で難しい問題が出ることも。
第3問
都市・人口に関する問題と文化に関する問題。知識を問われる問題が多い傾向があります。他単元で紹介された特徴ある都市は押さえておくと良いでしょう。また、都市景観に関する問題も度々出題されます。地図帳・資料集等で都市が写真付きで紹介されている都市は見ておいて損はないでしょう。
第4問
地誌。取り上げられた地域に関して幅広く出題されます。第2問と同様、統計等の判定で答えにくい問題が出題されることがあります。
第5問
現代社会に関する問題。領土・人口・宗教・食糧・エネルギーなど、ニュース等でも取り上げられる問題が出題されます。こちらも第3問と同様、知識をストレートに聞いてくる問題が中心です。
第6問
地域調査と日本地理。地形図の読み取りが中心です。地形図は対策の効果が出やすいので、問題を解いて対策しておくと良いでしょう。統計の読み取り等の問題も出ますが、地形の特徴を元に考えることが要求されています。また、日本の産業構造変化を問う問題も出題されることがあります。
■参考得点■
総合9割目指すなら……90点~
苦手でもここまでは……85点
本番で失敗……80点
はじめにも書いたように、地理で満点を狙うのはかなり難しいです。90点台に乗ったら他の科目の対策に時間を回すのも一つ手でしょう。
第4問(地誌)以外は、毎年似た内容の問題が出るため直前まで繰り返し点検が可能です。一方、第4問は過去数年の傾向で出題範囲にある程度当たりをつけることも可能でしょう。過去問研究・演習が威力を発揮します。
また、ところどころで言及した「答えにくい」問題を解くために必要なのは「+αの暗記」では無く、「現在持っている知識を組み合わせて解答にたどり着くプロセスを自分なりに体系化すること」です。解答・解説等を読み込み、自分の考え方に足りない部分は無かったか、点検すると良いでしょう。2次試験で地理を選択する人は、そのトレーニングにもなるので一石二鳥です。
つまりはある程度土台となる勉強が終わったら演習が威力を発揮する科目。他科目とのバランスも考えながら頑張ってください!
2013/12/14 根本紘志
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