東大を目指す受験生だと、センター試験で9割、すなわち810/900点を目標とすることが一般的には多いですが、『そんな高得点を取らなくたって東大に受かることはできる』『センター試験の点数は圧縮されてしまうとは言っても絶対に侮れない』……と受験業界ではどちらの声も耳にします。確かにどちらにも一理あるのですが、前者は2次試験で十分得点できる人の話。1点に泣く人間が大勢いる東大入試に対し、始めから前者のような姿勢でいることは勧められたものではありません。
勿論、センター対策ばかりに力を注ぎ、肝心の2次試験がサッパリなのでは本末転倒。だからと言って『東大に受かるだけの学力があればセンター9割くらいは意識しなくても取れる』という意見も極端に過ぎる。それならセンター対策には一体どれくらいの力を注げばよいのでしょう。
東大入試ドットコムの講師陣の感覚では、本当に学力があって意識しなくてもセンター9割くらい取れてしまうような人でなければ、反対科目(理系の社会、文系の理科)以外は12月中旬くらいからしっかりめにやっておくべきだというところです(反対科目はもっと早めからコツコツとやっておくことをオススメします)。そしてこの時期くらいから対策を始めて、目指すべき目標として妥当なのが丁度9割というところにあるのです。
しかしこの9割、「全科目9割目指して勉強するぞ」なんて単純な姿勢で努力してもなかなか達成できるものではありません。各科目の特性や本人の得手不得手を踏まえて点数配分を微調整し、学力だけでなく“センター試験”という形式にも十分に耐性をつけてやっと越えられる壁――これが努力して東大に合格する受験生にオーソドックスな形だと思ってください。
にも拘らず、一般的な参考書には学科面以外の知識がなかなか書かれていないものです。そこで、このコーナーでは次回から12回に渡り、“センター試験で9割取るなら”およそ妥当な感覚としての、各科目の参考得点及び特徴、取り組む上で気に掛けておくとよいことなどを紹介していきます! 特に参考得点については、各科目につき次の3通りの点数を示します。
A:総合9割目指すなら
810/900点を目指すとなった時、その科目の目標点として“一般的に”設定される点数を表します。
B:苦手でもここまでは
その科目が苦手だったとしても、“一般的に”このくらいの点数までは頑張ることが可能だと思われる点数を表します。逆に、9割を狙うならここを下回ると厳しい……。
C:本番で大失敗
東大受験生でも、いざ試験となって調子を崩すとここまで点を落としてしまうことがある、と聞いて思い浮かぶ点数を表します。
最後に、公開日程は以下の通りとなっています。一足先に参考得点もお見せしちゃいますね。
公開日 |
教科 |
参考得点A |
参考得点B |
参考得点C |
12月10日(火) |
世界史 |
95〜100 |
90 |
80 |
12月11日(水) |
化学 |
96〜100 |
88~92 |
80 |
12月12日(木) |
倫理・政経 |
90〜 |
80 |
74 |
12月13日(金) |
物理 |
95~100 |
85~90 |
80 |
12月14日(土) |
地理 |
90~ |
85 |
80 |
12月16日(月) |
生物 |
90〜100 |
85 |
80 |
12月17日(火) |
地学 |
90~100 |
85 |
80 |
12月18日(水) |
国語 |
文:170~180 理:160~170 |
文:140 理:130 |
110 |
12月19日(木) |
数学 |
185〜200 |
170 |
150 |
12月20日(金) |
英語 |
185~200 |
170 |
160 |
12月21日(土) |
総括 |
―― |
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―― |
※9割取る上で“一般的”ということなので、日本史や数学ⅡBのコンピュータ分野など、選択者が少なく比較対象の少ないものについては掲載しません。ご了承ください。
是非この記事を参考に、自分なりの“センター9割計画”を立ててみてください。
初回となる12/10(火)は、武井先生がセンター世界史について解説します。ご期待ください!
2013/12/9 石橋雄毅
センター9割への道
序
倫理・政経/
世界史/
地理/
国語/
英語
物理/
化学/
生物/
地学/
数学
総括