センター試験〜MARCH(一部早慶)レベルの短文(4~5センテンス程度)を英訳することで、英文構造を見抜く練習をすることができるのが本書。なんとなく英文の意味は分かるけど、文構造(SVOC)を上手く取れないために正確な和訳が出来ず減点されてしまう...という人にオススメの一冊です。
章ごとに関係詞、否定、省略、so that構文といったテーマが設けられ、タイトルにもある通り100題(演習を合わせれば200題)の英文を読むことが出来ます。英文、語句、解法(構文解釈)、和訳、類題(演習)が見開き1ページにまとまっており、使いやすいレイアウトです。
解法ではSVOCや接続関係のような英文構造をわかりやすく分解して説明してくれ、それを読んで理解した後、類題を解くことで更に理解を深められる構成です。類題の解答は別冊となっています。
タイトルに“基礎”とついている通り、本書を一冊やったところで東大の和訳問題にいきなり太刀打ちできるようにはなる訳ではありません。一日に1, 2題ずつじっくりと取り組むことで英語のリズムに慣れ、英文構造を見抜く力、いわば英語の地力を伸ばすことが本書の目的です。
“じっくりコツコツ”という本書の特性上、受験が目前に迫った3年生は本書に手を伸ばす余裕がないかもしれません。語彙の面でやや苦労するかもしれませんが、1, 2年生のときから本書に取り組むのがオススメです。もし本書が難しいと感じたら、レベルを下げて『入門英文解釈技術70』、逆に簡単だと感じたら東大、京大、一橋等の超難関大学で出題された英文を扱う『英文解釈の技術100』に挑戦してみると良いでしょう。両書とも概ね本書と同様の構成です。
2016/9/29 大澤英輝