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A級紙第4回 重積分を使った問題集

第1問
 xy 平面上に4点 O(0,0)、A(1,0)、B(1,1)、C(0,1) を頂点とする正方形の板がある。この板の密度は一様ではなく、x と y についての2変数関数 ρ(x,y) で次のように表される。


(1) 板の質量 M を求めよ。
(2) 板の重心 G の座標 (X,Y) を求めよ。
《ヒント》
《解答》


第2問
 p>0、 q>r とする。任意の三角形 OAB に対して、O(0,0)、A(p,q)、B(p,r) となるよううまく座標を設定することができる。これを利用して、三角形の重心を定義から求めよ。
《ヒント》
《解答》


第3問
 クッキーの生地をこねて伸ばしたものをxy平面上の第1象限に広げ、4点 O(0,0)、A(1,0)、B(1,1)、C(0,1) を頂点とする正方形の領域で切り抜くと、その高さ z(x,y) は次式で表された。


 このとき、この正方形のクッキーの体積 V を求めよ。
《ヒント》
《解答》


第4問
(1) 半径 a の半球 の重心を求めよ。
(2) 半径 a の八分球 の重心を求めよ。
《ヒント》
《解答》


第5問
 次の“パップス=ギュルダンの定理”を証明したい。

パップス=ギュルダンの定理:「平面図形 S を、S を貫かない軸のまわりに1回転させたときに通過する領域の体積は、S の重心が描く軌跡の長さと S の面積の積に等しい」

 以下の問いに答えよ。

(1) g、p、q を p>0、g>q>0 を満たす実数とする。xy 平面上の4点 A(p,g-q)、B(p,g+q)、C(-p,g+q)、D(-p,g-q) を頂点とする長方形 ABCD を x 軸のまわりに回転させてできる立体の体積を求めよ。
(2) パップス=ギュルダンの定理を証明せよ。
《ヒント》
《解答》


第6問
  とする。y=f(x) のグラフの 0≦x≦1 の部分と x 軸とで囲まれた図形を y 軸のまわりに回転させてできる立体の体積 V は で与えられることを示せ。

(東大・理系 1989 改)

《ヒント》
《解答》


 幾何の問題が持つ難しさは皆さんも身をもって知っていると思いますが、その大きな原因は“他の分野と違って問題のパターン化が難しい”というところにあるでしょう。例えば中学受験の算数における平面図形では、どこに補助線を引くかをその場で毎回考えなければならず、その難しさに苦労した人も少なくなさそうです。逆に多くの問題は、作業がパターン化・形式化さえされればとても扱いやすくなるとも言えます。立体図形の求積問題では、その形式化の手法として“断面積を求めて積分”という方法を高校で学ぶわけですが、実はこの方法でも「どの断面を考えるか」「断面はどのような図形か」といったところにまだ頭を使う余地があり、これが難しさの要因のひとつでした。そのため、具体的な計算を必要とする場合の苦労は勿論のこと、一般的な図形について議論をすることなど今までは到底考えられませんでした。
 しかし重積分なら、この作業自体を一本の数式に表現することができます。さらに、第5問のように具体的な形が決まっていない、単に“平面図形”というものに対して議論することさえもできます。結城浩著『数学ガール』にもありますが、数学は議論を抽象化し無限まで扱う学問です。その抽象化の威力は、特に第6問で実感してもらえたのではないしょうか。
 数学の分野の中でも具体例に縛られがちな高校~大学初年度程度が扱うレベルでの図形問題。これに対し、重積分というものがどれだけ役立つツールのひとつとなっているかを、ここまでの6題を通して少しでも理解していただければと思います。
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