特集ブログ

A級紙第1回問題解答

(1)
 p < q かつ p+q=2013 となる自然数 p,q を考える.
 p と q の最大公約数を k とし、互いに素である自然数 m,n を用いて

,


と表すと、


となるが、2013=3×11×61 であるから、m+n が2以上の自然数であることを考えて、

k=1,3,11,61,3×11,3×61,11×61


 このうち、k=1 のとき p と q とは互いに素であるから、(p,q,2013) は abc トリプルとなる.

∴ p < q であることと、 p,q が一対一に対応することとに注意すれば、
  求める個数は 2013 以下の自然数のうち 3,11,61 の倍数でないものの個数の半分に等しい.

3の倍数の数 …… 2013÷3=11×61=671個
11の倍数の数 …… 2013÷11=3×61=183個
61の倍数の数 …… 2013÷61=3×11=33個
3×11の倍数の数 …… 2013÷(3×11)=61個
3×61の倍数の数 …… 2013÷(3×61)=11個
11×61の倍数の数 …… 2013÷(11×61)=3個
3×11×61の倍数の数 …… 2013÷(3×11×61)=1個

であるから、
{2013-(671+183+33)+(61+11+3)-1}÷2= 600   ……(答)


(2)
 あるabcトリプルにおいて、a と c の最大公約数を k とし、互いに素である自然数 m,n を用いて

,


と表せたとすると、


 n-m は整数だから b は k の倍数となるが、a と b とは互いに素であるから、k=1
∴ abc トリプルにおいて a と c とは互いに素であり、同様にして b と c とも互いに素である.   ……(*)


 また、互いに素である 2 以上の自然数 m,n について、定義より明らかに

が成り立つ.  ……(**)


∴ (*)、(**)より、 である abc トリプルにおいて、

が成り立つ.   ……(★)


 ここで、a,b は互いに素である整数だから、a > 1 のとき定義より が 2 つ以上の素数の積で表されると言えるが、a=1 のときも b=2499 より ab=2499=3×833 となるので、これは全ての自然数について言えることが分かる.

∴ (*)より、a,b はそれぞれ2500と互いに素であるから、素因数に 2 と 5 を含まないので、
 素数が小さい順に 2,3,5,7,……であることを考えて、


∴ (★)より、c=2500 である abc トリプルにおいて、


 よって題意は示された■


⇒本文へ戻る
list page 

ソーシャルボタン

公式Twitterアカウント