センター英語――東大を目指す皆さんにとっては絶対に失敗できない科目と言えるかもしれません。問題傾向が頻繁に変化していますが、問題自体のレベルが高くないため確固とした英語力を持っている人であれば文系・理系に関わらず9割以上の得点を目指したい科目です。
■出題内容■
では英語の出題内容と配点を見ていきましょう。
番号 |
出題内容 |
配点 |
第1問 |
発音・アクセント |
14点 |
第2問 |
文法・語法/対話分/語句整序 |
41点 |
第3問 |
意味類推/意見要約/適文補充 |
46点 |
第4問 |
図表問題 |
33点 |
第5問 |
状況把握問題 |
30点 |
第6問 |
長文読解問題 |
36点 |
東大の前期日程ではリスニングの点数は合計得点に算入されません。後期日程では、筆記(200点満点)とリスニング(50点満点)の合計得点(250点満点)を200点満点に換算して利用します。リスニング対策はこちら
特筆すべきは長文系の問題の配点の高さでしょう。第3問〜第6問は一問一問の配点が5〜6点と非常に高いため高得点を目指すためには絶対にミスを避けたいところです。
第1問
満点を目指す人にとっての一番の鬼門がここかもしれません。A:4単語の中で一つだけ発音の異なる音節、B:4単語の中で一つだけアクセントの異なる箇所を答える問題で、配点は全て一問2点です。
発音・アクセントの問題は、エレ
ベーター⇔
elevator,
アクセサリー⇔acc
essory(太字箇所がアクセント)のようにカタカナ語と英語のアクセントの位置が異なるものや、二重母音の単語等のような頻出問題があります。英語頻出問題総演習の第6章等、頻出問題をまとめた参考書を使って必ず対策するようにしましょう。
第2問
問題A:4択問題(10問×2点)、問題B:対話文問題(3問×3点)、問題C:語句整序(3問×4点)から構成されています。全て基本的な文法・語法知識が問われる問題です。問われるレベルは高くありませんが、ここも満点達成を拒むカベになるかもしれません。出来る限り取りこぼしを減らしたい問題です。
第3問
問題A:意味類推問題(2問×5点)、問題B:意見要約問題(3問×6点)、問題C:適文補充(3問×6点)から構成されています。
A、B問題は絶対に間違えたくない問題です。正確に英語を読むことができれば、あとは読解力で正答にたどり着けます。Cの適文補充問題を苦手とする高校生をよく見かけますが、東大受験生であれば前期試験第1問Bで何度も同じ形式の問題を解いたことがあるはずです。セオリー通り、指示語や接続詞等に気をつけながら正しい論理構成になるような選択肢を選びましょう。
第4問
グラフや表の読み取りが問われるA問題とポスターやチラシ等の読み取り問題であるB問題の2題から構成されています。配点はAが各5点、Bが各6点です。高得点を目指す人にとって意外なミスが出やすいのがこの第4問かもしれません。特にB問題では毎回必ずと言ってもいいほど引っかけ問題が含まれています。ポスターやチラシで紹介されているイベントや商品に何か例外的な規則や割引ルール等が無いか必ずチェックしましょう。
第5問
問題傾向の変化が多い大問です。2008年度〜2009年度はイラストの解釈問題、2010年度〜2013年度は一つの状況に対して2人の異なった立場からの解釈が与えられる問題でした。イラスト問題は毎年必ず出題されています。今後も問題傾向が変わることが予想される大問ですが、あくまでも英文はセンターレベルです。焦ることなく、落ち着いて英文を解釈していけば問題なく解けるはずです。
第6問
いわゆる長文問題です。2008年以降は論説文が出題されています。センター英語第6問では“選択肢を先に読む”ことが非常に効果的です。というのも第6問の小問の多くが“In paragraph (2), …”や“According to paragraph (4), …”のような書き出しで始まっているのです。つまりその小問の解答の根拠がどの段落に書かれているのかが明らかなのです。その段落で問われていることを知った上で英文を読むことで解答に要する時間もグッと短くなることでしょう。
また第6問の肝となるのが段落割の問題です。毎年問われ方は少しずつ変わっていますが、各段落の要旨を理解しているかを問う問題が最終問題として出題されています。この問題はすこし慣れが必要かもしれませんが、英文を読む際に段落ごとの要旨を意識しながら読んでみるといいでしょう。第6問の配点はすべて6点と非常に高いので、ここもパーフェクトを目指したいところです。
■参考得点■
・総合9割目指すなら……185〜200点
・苦手でもここまでは……170点
・本番で大失敗……160点
センター英語の参考得点を上記にまとめておきました。一通り各大問の特徴を見てきましたが、センター英語を通して言えることはいかに失点を無くすかが重要であるということです。一問ごとの配点が非常に大きい英語ではケアレスミスが重なると本当に命取りになりかねません。裏を返せば、ケアレスミスに気をつければ安定して高得点を取ることが出来る科目であるということです。
最終回となる明日はこれまでの全科目を踏まえた総合得点の戦略について、石橋先生が解説します! ご期待ください!
2013/12/20 大澤英輝
センター9割への道
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