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センター9割への道 第4回:物理

 もとより高得点を維持しやすい科目と言われる物理ですが、センター試験で9割を目指すという前提に立って考える上では他の理科科目と大差ありません。必要な学力はしっかり2次試験向けの勉強をしていればいつの間にか殆ど身についているでしょうし、加え…
 もとより高得点を維持しやすい科目と言われる物理ですが、センター試験で9割を目指すという前提に立って考える上では他の理科科目と大差ありません。必要な学力はしっかり2次試験向けの勉強をしていればいつの間にか殆ど身についているでしょうし、加えて直前期に過去問や模試でのトレーニングを積むことでセンター特有の感覚を掴むことができれば対策としてはバッチリです。


■出題内容■
 試験時間・配点も他の理科科目と同様60分・100点満点。各大問ごとの点数は、年度によって2点分くらいバラつきます。

番号

出題内容

配点

第1問

小問集合

30点前後

第2問

電気                  

20点前後

第3問

波動

20点前後

第4問

運動とエネルギー

30点前後


第1問
 センター物理はまず分野の壁を取っ払った小問集合から始まります。ここから順調にエンジンをかけていきたい所ですが、以降の問題が何かのストーリーのある大問となっていることを考えると、単発の難問を出題しやすいのはここになります。とりわけ、2次対策だけしかしてこなかった人にとって波動や電気の細かい知識問題は苦手となるはずのところで、少ないとはいえ物理でもやっぱり覚えることは覚えないといけないんだなあと思わせられる部分がここに集まりがちです。

第2問
 AとBの2ブロックからなる、電気に関する大問です。試験範囲が「物理Ⅰ」となってからは出題できる計算問題の幅が大きく狭まったので、向きやグラフ、値の大小を問う定性的な問題の比率が高まったように感じます。だからと言って決して楽なわけでは無く、むしろ純粋に定性的な問題の方が苦手だという受験生も多いようです。センター物理で時間が足りないということは稀でしょうから、定性的な議論だけで不安だという人は自分で具体的に値を設定して計算してしまうのも一つの方法です。

第3問
 例年波動分野からの出題となる第3問。こちらもAとBの2ブロックから構成されます。波動は問える知識も少なくなく、また他分野に比べ“典型的”の域を出た、頭を使うトリッキーな出題が近年増えてきているところなので、東大受験生と言えど歯ごたえを感じることもあるかもしれません。教科書を眺めるより実際に問題を解いていたいという人も、「屈折」「回折」「散乱」といった語句の整理や波長による性質の違い、レンズの応用など、実践演習の中で出くわした様々な事柄をしっかり頭に叩き込んでおくべきです。

第4問
 A・B・Cの3ブロックからなる、力学やエネルギーに関する大問です。計算量は一番多くなりがちですが目新しい設定での出題は少なく、2次試験対策が万全だという人にとっては最も安心できる箇所かもしれません。定性的に考えてグラフや物体の様子を答える問題もありますが、計算でも簡単に確かめられる場合が殆どです。


■参考得点■
・総合9割目指すなら……95~100点
・苦手でもここまでは……85~90点
・本番で大失敗……80点

 物理に限らず、センター理科で何より気を付けてほしいのが“設定の読み間違い”です。「いやいやそんなの間違えないでしょ」と仰る方も侮るなかれ。殊に物理となると、読み飛ばして曖昧となった設定を、脳内で勝手に補完して解く癖も少なからずあったりしませんか? 時間的余裕のあるセンター理科であればこそ、見直しに見直しを重ねて積極的に満点を狙っていってほしいですね。

 参考までに、センター理科における私の見直し方法を紹介します。前提として解答時間には普段から十分余裕があるものとしますが、まず一周目は落ち着いて問題文をしっかり読んで解いていく――このとき、正解の選択肢が分かり他が誤りである根拠にまで納得がいったなど、疑いようのない問には印をつけておきます。悩みそうな問題に出くわしたら、深入りはせずとりあえず一つ答えを決め、別の印をつけて先に進むことを優先してください。一通り解けたら、印のついていない問題のみもう一周。特に計算問題はもう一度改めて計算し直してみるのが望ましいですね。それでもさらに時間があれば、悩んだ問題をもう一度悩みに行くなり、定性的に解いた問題を改めて計算で確かめてみるなり、二度目の見直しに入るなりして試験時間を終えます。やり方は人それぞれでしょうが、余った時間を寝て過ごすなんてのは勿体無さ過ぎますよ。

2013/12/13 石橋雄毅

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