受験対策

東大入試の解答用紙 第1回:国語

 東大国語の解答用紙は、2000年以降概ね次のような形式となっています。

文理 2015年度版 2014年度版 2013年度版 2012年度版 2011年度版 全年度対応
文系 PDF PDF PDF PDF PDF PDF
理系 PDF PDF PDF PDF PDF PDF

※表のリンクから解答用紙のPDFデータをダウンロードできます。



■サイズ■
 A3程度の大きさの解答用紙1枚に、縦約135mm、幅約8mmの大きさの解答欄が、問題に応じて1行~3行程度用意されているのが基本。大問ごとの詳細を以下に掲載します。

第一問(現代文)
 (一)~(四)はそれぞれ解答欄2行ずつで固定。(五)は例年「一〇〇字以上一二〇字以内で説明せよ」という問題なのでそれに合ったマス目のものに、(六)は漢字の書き取り問題のため二文字分程度×五問程度のマス目になっています。

第二問(古文)
 2007年以降、各設問に対し解答欄1行ずつ。以前は設問ごとに細やかに解答欄の行数が設定されていて、それに応じてどこまで書けば良いのか判断がつくようになっていたのですが、最近はどうにも“とりあえず一行”としたようにしか感じられない場面が多くなりました……余るとき余るわ足りない時足りないわ……。
 最近の設問数は、文系:現代語訳3問+説明等の問題4問、理系:現代語訳3問+説明等の問題2問といった感じ。

第三問(漢文)
 解答欄一行~二行半程度で、こちらは設問に対し解答欄の行数が古文より丁寧に検討されているように感じます。一問くらい抜き出し等で解答欄がイレギュラーなサイズになっていることもしばしば。
 設問数は文系5問、理系4問程度。

第四問(現代文)※文系のみ
 (一)~(四)まで、それぞれ解答欄2行ずつで固定。第一問の(五)(六)が無くなっただけのようなものです。


■特徴■
 解答形式でとりわけ特徴的なのは、一部の例外を除いて解答字数が指定されないこと。ただし、問題用紙の表紙の注意事項には例年次のように記載されています。

   解答は、一行の枠内に二行以上書いてはいけません。
   解答用紙の欄外の余白には、何も書いてはいけません。

解答欄一行に対する文字数は30~35字程度が標準的と言われていますので、二行なら実質60字~70字程度の指定があるようなものですが、特に現代文ではこれがかなり厳しい。「米粒のような文字でないと書き切れないような解答には余分な要素が含まれているはずだ」とは言われるけれど、それでも毎年多くの東大受験生がこの欄に収まるよう小さな文字を書くことに腐心しています。笑


■使い方■



 とにかく、上に挙げた注意事項は必ず守ってください。いかに米粒のような文字を書いても、ルール違反ではないので採点はしてくれるはずですが、欄をはみ出したり二行になってしまったりしたらそれで一発アウト。採点対象から外されると言われています。答案はいきなり解答用紙に書き出すのではなく、問題用紙の余白等で大枠を下書きし、文字サイズのペース配分を考えてから書くようにしましょう。

※ちなみに、上の画像は自分が受験したときの再現答案ですが、これだけ沢山の文字を詰め込んでも十分まとまった点が来ていました。


 その他、当たり前のことですが、日本語のルールはきちんと守ること。句読点を付ける、「なぜか。」という問いには「~から。」と答える、漢字は書き間違えない……ミス一箇所につき1点減点とも言われますが、東大入試に於いて1点は相当大きなものです。

 過去問を解く際には是非、上のPDFファイルをダウンロードして印刷し、実際に自分で書いてみることで書き方の感覚を掴んでください!

2015/12/7 石橋雄毅

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