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第一学習社『セミナー生物基礎+生物』

このセミナーシリーズ、理系なら一度は見たことある、あるいは学校でもらった、という人も多いのではないでしょうか?「東大受験生向けの参考書紹介でこの本を紹介するの?もっと他のすごそうなのを紹介してほしい」と思う人もいるかもしれません。しかし、侮ることなかれ。本書をしっかり活用できれば、東大入試にも対応できるだけの力をつけることができるのです。・・・
 このセミナーシリーズ、理系なら一度は見たことある、あるいは学校でもらった、という人も多いのではないでしょうか?「東大受験生向けの参考書紹介でこの本を紹介するの?もっと他のすごそうなのを紹介してほしい」と思う人もいるかもしれません。しかし、侮ることなかれ。本書をしっかり活用できれば、東大入試にも対応できるだけの力をつけることができるのです。

 生物の参考書は、単元ごとに内容をわかりやすくまとめた「読んで勉強する教科書タイプ」と、単元ごとにさまざまな問題を掲載した「解いて演習を積む問題集タイプ」の二つに大別されます。本書は、その両方を合わせたハイブリッドタイプ、と言える参考書になっています。

 本書の構成として、単元ごとに概要が数ページにまとまっており、その後問題演習のページが展開される、という形になっています。

 まずこのまとめページがすごい。読んで勉強する教科書タイプの参考書であれば数10ページにわたって解説されるような内容が、数ページにまとまっています。その分詳細な記述は抜けてしまっていますが、単元の内容を俯瞰したり、重要ポイントをざっと整理したりするときに大活躍します。

 問題演習は穴埋めなどの簡単な問題から始まり、基本例題⇒基本問題⇒発展例題⇒発展問題、というように、だんだんレベルアップしていきます。最後の発展問題は大学の過去問から選定されており、単元の内容を完璧に理解したうえで臨むことで、どのような形で応用問題が出題されるのかを体感することができます。

 と、これだけでも生物の力をつけるのには十分だと思うのですが、本書にはさらに演習問題や論述問題が巻末に掲載されています。

 演習問題とは、発展問題よりもさらに応用的な力が求められる問題であり、ここに載っている問題ができれば十分に生物を得点源にできると言えるようになるでしょう。

 そして、個人的にはその後に掲載されている論述問題がとても良いと思っています。この論述問題には、さまざまな大学の過去問に見られるような頻出の論述だけでなく、ある生命現象についてその流れや仕組みを説明させるような問題も含まれています。生物の勉強としてはまさしくここを目標とするべきで、例えば「DNAが転写されてからタンパク質が合成されるまでの流れ」が完璧に説明できれば、この分野に関する知識問題に答えられなくなることはなくなりますし、実験考察問題にも臆することなく取り組めるようになるのです。本書掲載の論述問題をしっかりやりこめば、相当生物の力がつくと言えるでしょう。(ちなみに、生物の勉強法については特集ブログ『東大生物を知る』の「生物はこう勉強すべし!」という記事で紹介していますので、そちらもぜひご覧ください!)東大生物では毎年合計20~25行程度の記述問題が出題されますので、その対策にもなるでしょう。

 このように本書は東大生物の対策に大きな力を発揮してくれる一冊となっていますが、強いて言うなら、生物を一から勉強する初学者が使う場合は、教科書タイプの参考書と併用しないと効果は薄くなってしまうかもしれません。というのは、最初に述べた通り、本書では単元の内容は数ページにまとまっていて詳細な記述は省かれているため、初学者はいきなり本書を使うよりもまず教科書タイプの参考書で単元の内容をじっくり学習し、それから本書を使ってより単元の理解を深めるのが良いかと思うからです。

 さて、いかがでしたでしょうか?「セミナーって結構使えるな」と思ってもらえれば幸いです!


2016/6/9 宮崎悠介

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