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入試問題早慶戦 3回戦:理工学部 物理

慶應義塾大学 早稲田大学 対戦結果

慶應義塾大学

 理科2科目120分で大問3題。基本的には空欄に入る数式を答えのみ解答していく形式で、導出過程を書く必要はありません。グラフの描図問題も頻出です。

 出題される問題は、比較的シンプルな設定ながら一筋縄では行かないものが多く、東大の問題に比べても遜色のない、入試物理として王道を行く良問が多いと感じます(→サンプル問題)。一方、工夫の凝らされた独自の設定の問題も、十分無理のない設問になっています。どの問題にしても、演習として解いておく価値は大いにあるでしょう。また、出題されるのがほぼ毎年力学+電磁気+波か波動、というのも東大と同じ。

 試験時間に比する問題の分量は、一般的な大学入試としては十分多い方ですが、東大入試対策という観点から見た場合にはほんの少し物足りないという感じ。最近の東大物理の分量が大変多いので、練習はかなりハードに行っておきたいところです。

 知識が無いと解けないような問題は東大同様ほとんど無く、慶應理工用に特別な勉強をしなければならない、というようなことはありません。一応、光速の値を問う問題が最近ありましたが、それぐらいは覚えておきましょうね……?

サンプル問題 ~2016年 大問1~

形式:★★★☆☆(空欄補充の記述式)
傾向:★★★★★(王道で東大と似た方向性)
分量:★★★★☆(東大よりやや少なめ)
知識:★★★★★(東大同様、それほど必要としない)


慶應義塾大学 早稲田大学 対戦結果

早稲田大学

 慶應同様理科2科目120分・大問3題。例年大問1がマークシート方式で、残りが答えのみの記述解答方式。描図問題の出題頻度はそこそこです。

 早稲田の問題は、慶應とは対照的に凝った設定の複雑な問題が多い(→サンプル問題)上、答えも汚く計算力が必要なことがしばしば。入試としては少々厳しすぎるように感じられる問題もありますが、時間無制限でじっくり考える分には多くを学べる問題が少なくありません(とは言え、早稲田でも東大入試本番までに一度は経験しておきたい“よくある応用問題”の類はしっかり出題されています)。大問と出題される問題の単元との対応にはあまりこだわっていないようですが、マークシート部分には電磁気と波動が多いイメージ(マークシート部分の問題が大体一番オーソドックス)。

 上記の通りの傾向なので、1科目実質60分ということですが、1科目75分の東大よりも量が多いと感じられるでしょう(物理の配点が大きい学科もあり、そこを受ける人は化学よりも物理に沢山試験時間を割いてね、ということなのでしょうか)。東大入試の練習としては十分すぎるほどのハードさです。

 知識が無いと解けないような問題はやはりほとんど無く、こちらも早稲田理工用に特別な勉強をしなければならない、というようなことはありません。東大・早慶に限りませんが、新課程になって暗記事項の多い原子物理が出題範囲になったので、そこにはこれから注意しておく必要があります。

サンプル問題 ~2015年 大問Ⅲ~

形式:★★★☆☆(答えのみの記述式、一部マーク式)
傾向:★★☆☆☆(東大より煩雑な計算多め、やや癖有り)
分量:★★★★★(東大より多い)
知識:★★★★★(東大同様、それほど必要としない)


慶應義塾大学 早稲田大学 対戦結果

理工学部 物理対決 結果

形式 傾向 分量 知識
KEIO 3 5 4 5 17
WASEDA 3 2 5 5 15
戦評

 バランスよく17点を獲得した慶應が初勝利

 物理の入試問題に関しては、誤解を恐れずに言えば“王道の慶應VS邪道の早稲田”といった具合。万人にとっての演習効果で見れば慶應に軍配が上がるのですが、ある程度物理の実力のある人には早稲田の問題の方が刺激的に感じられることでしょう。

2016/12/19 石橋雄毅


ここまでの対戦結果

理工
数 学

英 語
理工
物 理

世界史
理工
化 学

日本史
理工
生 物

国 語
理工
英 語
KEIO 1 2 0
WASEDA 2 1 0

次回予告

12月22日(木) 4回戦 法学部 世界史対決

入試問題早慶戦
<開会式>
<法学部>英語世界史日本史国語
<理工学部>数学物理化学生物英語
<閉会式>総括


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