編集長より

これから東大を目指す中学生・高校生にとって少しでも参考になればと、東大入試ドットコムの編集長として、私自身の経験も振り返りながら東大について紹介いたします。

東大入試ドットコムへの想い

東大入試ドットコムとは、東大を目指す高校生向けに、勉強法・入試対策・東大の情報の紹介などをするWebサイトです

なぜ私は東大入試ドットコムの運営をやりたいと思ったか。それは、私がまだ東大に在籍していたころ、全国から東大に進学した同級生の経験を耳にするなかで、「都会と地方では、東大を目指すための環境があまりにも違う」という事実に気づかされ、課題意識を覚えたからです。地方では、そもそも周囲に東大を目指す同級生・東大に進学した先輩・生徒を東大に合格させた先生に出会える環境がかなり限られています。東大を目指そうと思えること・そして実際に東大を目指すこと。そのハードルがあまりにも高いのが現状です。

生まれ育った場所で、将来の選択肢が大きく左右されてしまう…。日本という国をより良い国にしていくためにも、そんな悲しい現状を少しでも打破していきたいと考え、地方の学生に東大を目指すうえで少しでも参考になる情報を届けるため、東大入試ドットコムの運営に携わっています。

東大に入って良かったと思うこと

良い意味で「意識の高い人」が多いということは、東大ならではの環境だったと感じます。もちろん、東大には頭のいい人が多いのですが、ただ頭がいいというだけでなく、やりたいことがあり、それを実行する力を持っている人が多いと感じます。

私は工学部航空宇宙工学科に在籍していたのですが、五月祭の学科の展示では、来場者に楽しんでもらえるように、JAXAや航空会社・重工などの企業に掛け合って宇宙服の模型や飛行機の座席などをお借りし、航空宇宙工学を学んだ学生だからこその知識と共に紹介する、といったこともしていました。企業からの協賛が得られるというのは、学生の行動力だけでなく、「東大ブランド」もあるのだとは思いますが(笑)、そこも含めて東大に入って良かったと感じます。

 

東大に対して、入る前と入った後で感じたギャップ

勉強以外に強みを持っている人が多いということは、新鮮な驚きでした。入学前は、「東大生の多くは勉強に打ち込み、頭は良いが、それ以外はあまり秀でていないだろう。」と漠然と思っていましたが、全くそんなことはありませんでした。スポーツができたり、音楽の才能に溢れていたり、プロ顔負けのデザインスキルを持っていたり、ユーモアのセンスが光っていたり、趣味に関する誰にも負けない知識を持っていたり、性格がとても良かったり、など素晴らしい長所を持った学生が多くいます。

自分は中高と勉強ばかりに打ち込んできてしまったので、勉強面以外も逃げずに磨いていかないといけないなと決意を新たにした記憶があります。

東大に合格するうえで大事だったと思う取り組み

日々欠かさずに勉強を続けてきたことが大きいと思います。特に高校3年生の1年間は、学校のある日は朝7時から夜22時まで学校で勉強し、学校の行き帰りの電車の中でも勉強し、学校のない日も1日10時間は勉強するようにしました。過酷でしたが、最後までやり遂げたことは自信につながり、本番でも「これだけやったから、どんな結果でも悔いはない」と、緊張せずに試験に臨めたと思っています。

また、文化祭や体育祭などの学校行事にも全力で取り組みました。受験勉強の息抜きになりましたし、こういった機会に友人との絆を深められたことは、勉強において成績がなかなか伸びずに苦しんでいた時の心の支えにもなったと感じています。

今だからこそ考える、受験生のうちに意識しておきたかったこと

先にも書いた通り、自分が受験生のときはとにかく量をこなしてこなしまくる受験勉強でした。その中で得られたものも多かったと思いますが、今思えば、もう少し自分の頭を使った計画を立てられると良かったと思います。

なぜかというと、大学の勉強は、当然ながら扱う内容も高度になり、ただ闇雲に量をこなすだけでは、どこかでついていけなくなるからです。講義の内容の本質は何なのか、それを習得するためにはどこに時間を割くべきなのか、しっかり考えて戦略を立てたうえで学習に臨んでいく姿勢が重要だと思います。

私は受験生のころ数学が苦手だったのですが、それに対して「得意になるまで問題集を解きまくるぞ」という意識で臨んでいました。今考えれば、「なぜ数学が苦手なのか」「その苦手を克服するためには何をするべきなのか」といったことに正面から向き合い、行動に移していくことが大事だったと思います。(特に数学は、問題集を解きまくることよりも、1問1問にどれだけ深く向き合い頭を使って考えられるか、が重要だと感じています。)

 

真に受験生のためになるWebサイトを目指して

私は、個別指導塾において東大をはじめ難関大学を目指す受験生への学科指導に携わっています。実際の生徒指導に携わる中で得られた経験は、東大入試ドットコムのコンテンツをただ表面的なものではなく、真に中学生・高校生にとって役立つ内容にできるのではないかと考えています。

これからも、東大を目指す中学生・高校生にとって少しでも有益な情報を提供していきたいと思いますので、楽しみにしていてください!

この記事の著者/編集者

川瀬響   

東大入試ドットコム編集長

東大をはじめ難関大学を志望する中学生・高校生・高卒生の学科および生活指導も行っています。

名前:川瀬響(かわせひびき)
多くの人に"響く"人間になるように、と両親がつけてくれた名前です。

出身地:埼玉県川口市
東京に近く、市の中には公園や買い物する場所も多く、個人的には好きな街です。

出身高校:私立栄東(さかえひがし)高等学校
校長先生はじめ、個性的な先生がたくさんいる学校です。中高一貫校なのですが、最近は毎年1万人の中学受験生が受験するらしいです。

大学・学部:東京大学工学部航空宇宙工学科卒業
何より宇宙や飛行機が大好きな人たちが集まっています。
卒業生には、野口聡一さんや山崎直子さん、大西卓哉さんなど宇宙飛行士もたくさんいます。

職業:個別指導塾の塾講師
化学・生物・物理・数学を教えています。科目の内容を魅力的に伝えていくことはもちろん、自分自身が魅力的な人間になれるよう、腕を磨いています。

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