学生も教員も女性がまだまだ少ない 東大の現状.5|横山広美ほか | 東京大学

2025.05.17

東京大学

  • 川瀬響

    東京大学の女性比率に関する話題。 私は理科一類から工学部に進学しましたが、 女子は20人に1人いるかどうか、という環境でした。 また、所属する学科の教授も全員が男性だったと記憶しています。 その環境を、いつしか当たり前だと思っていたことを反省します。 制度上明らかな差別は、当然積極的に是正していくべきだと思います。 しかし、そういった目に見える障壁は自覚しやすい分、対策も講じやすい。 本当に怖いのは、自らの経験だけをもとにした「思い込み」による何気ない発言・行動が、 他人の人生を大きく左右することに繋がっているのかもしれない、ということ。 そして、それがジェンダー不平等という大きな問題につながっているのかもしれない、ということ。 それを防ぐためには、目の前の現状に対して、 「そういうものだ」として決めつけて呑みこむのではなく、 常に疑問を持って、考えたり調べたりすることが大切だと思います。 教育に携わる人間としても、まず自分自身が学ぶことを止めてはいけないと、 改めて感じさせられました。
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東大卒アイドルだった私が、最年少26歳で渋谷区議会議員になった理由。「東大の恥」など誹謗中傷も。

2025.05.03

スタジオパーソル

  • 川瀬響

    東大を卒業して社会で活躍されている方に関する記事を紹介します。 記事で紹介されている橋本さんは、 自分の好きなこと・興味のあることに対して、 「好きだ」「興味はある」で終わるのではなく、 実際に挑戦していくことを大事にされています。 それは、決して簡単なことではないと思いますが、 人生を豊かにしていくうえでとても大事なポイントであると感じます。 橋本さんは様々なことに挑戦していく中で、心無い誹謗中傷も受けてしまったとのこと。 その誹謗中傷に関する話題が記事の中で2回登場しますが、 記事の前半が、「ここであきらめてしまうと私が損をして、叩いた人たちが喜び、得することになってしまう。」とあるのに、 後半では、「私がここでくじけてしまうと、若者が政治に参画する必要性を痛感した経験や、メンバーの輝く姿を見て受けた衝撃、感動が無かったものになってしまいます。」 と視野が広がっていることが、興味深いです。 挑戦を積み重ね、一つ一つ誠実に実行し、自信に繋げていくことが、 より多くの人を巻き込んだ大きな挑戦に繋がることを再確認させていただきました。
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植物の開花の始まりを抑える未知の遺伝子制御の仕組みを解明 ―植物特異的Dof転写因子はDNA上の近接した結合配列のタンデムリピートに 効率的に集積する― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

2025.04.26

  • 川瀬響

    東大のプレスリリースから、大学入試の勉強に関わる話題を紹介します。 今日紹介するのは、高校生物でも学ぶ「調節タンパク質」に関する研究。 (調節タンパク質というのは一般的には「転写因子」と呼ばれることが多く、この記事でも「転写因子」と記述されています。) 「シロイヌナズナ」の「フロリゲン(FTタンパク質)」の発現を誘導する転写因子の発現に関する研究です。 シロイヌナズナもフロリゲンも、高校生物で学ぶ内容ですね。 この研究では、転写因子がどのようにDNAに結合するのか、どのようにDNAの転写を抑制または促進するのかについて、 詳しい仕組みを解き明かしています。 転写因子がただDNA上の塩基と結合するだけでなく、DNAの二重らせん構造とも相互作用をしているというのが個人的には興味深いです。 高校で学ぶ内容を少し深堀すると、まだまだ新しい発見もたくさんあるのですね。
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【入試情報】#04 東大入試の合格点

2023.06.17

  • 斎藤 匡洋

    プロの立場から昨今の数理物理の傾向を述べておきましょう。先ほど言及したユーリ・マニンは名前ぐらいは聞いたことがあると思います。1978年にKdV方程式という、当時、逆散乱法のテーマだったものを代数幾何学で解釈し直したことにより、その後の数理物理をあり方を決定した人。それ以前にはフランスのIHESの出版物にperfect fieldの論文をロシア語とフランス語で掲載していたことがありました。ご案内の通り、グロモフ・ヴィッテン普遍量の論文をマクシム・コンツェビッチと共同で提出したのが、非常に有名になったので、予備校講師の方々はその辺りから勉強を始めたのではないでしょうか?ただし、少なくともぼくがこの方の名前を書くと却下される傾向はあるようです。フロベニウス多様体関連は、案外に、書き手と読み手の結びつきが強い。特定分野の印象です。
斎藤 匡洋 1Picks

【入試情報】#03 東大入試の選抜方法と入試科目

2023.06.16

  • 斎藤 匡洋

    嘘っぽいコメントに対する警戒が案外あるらしいことを理解しました。東大の英語だと英文の構成の傾向について割合に特定学校に偏っている指摘はかねてよりあり、駿台は当然ながら後追いですよね?しかし、一種の社会学的な形式主義を入試問題に活用する可能性は過去に鑑みてあるでしょう。方言を並べて何らかの意味を読み取るだとか。試験の傾向としてありがちですよね?
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【入試情報】#02 東大が何を求めるか?

2023.06.14

  • 斎藤 匡洋

    ユーリ・マニンの論文を一度だけ文献に挙げていたようです。Preflipという論文で、1973年の放物形式の周期とp進ヘッケ級数という論文、そして、1979年の非線形微分方程式の代数的側面、というKdV方程式の代数幾何の論文。それだけでしたね、確認したところ。そんなに甘くないよ、この世界。
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【入試情報】#01 東大とはどんなところ?

2023.06.13

  • 斎藤 匡洋

    具体的に書籍を挙げておきます。河東泰之著「数学者の思案」(岩波)、そて、ロシア出身で代数幾何的な数理物理に関与した人として翻訳が出たらしいユーリ・マニン著「隠喩としての数学」(朝倉)。英語の本でFrobenius manifoldなんてことを書いたものをAMSから出していたとか、カントールについての小論を書いていたとか、そんなところがあった人。perfect fieldという表現はこの人が作ったもの。内容は読んでませんが、試しに読んでみては如何ですか?
斎藤 匡洋 1Picks