自然界最強の毒素の一つパリトキシンの作用機構を解明 ―― パリトキシンはどのようにしてナトリウム・カリウムポンプを 陽イオンチャネルに変えるか ―― | 東京大学 定量生命科学研究所

東京大学 定量生命科学研究所 | Institute for Quantitative Biosciences Home Page|2025年10月04日

発表のポイント◆パリトキシンはアオブダイやハコフグ、ソウシハギ等の食中毒の原因となる海産毒物で生物界最強の毒物の一つであり、神経興奮の基盤を作る…

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新着コメント

  • 川瀬響

    2025年10月04日

    東大のプレスリリースから、大学入試の勉強にもつながる話題を紹介します。

    高校生物で必ず登場する「ナトリウムポンプ」。細胞内外でナトリウムイオンやカリウムイオンを運ぶ重要な膜タンパク質ですが、仕組みを深く理解している受験生は多くありません。
    今回紹介するプレスリリースでは、その働きが分かりやすく説明されています。

    生物を学ぶと、「なぜ毒が危険なのか」というメカニズムも理解できるようになります。例えば、フグ毒(テトロドトキシン)はナトリウムチャネルを阻害するため、興奮の伝導が止まってしまいます。一方、パリトキシンはナトリウムポンプを異常に変化させ、陽イオンを何でも通してしまう“チャネル化”を引き起こします。
    (「陽イオンを何でも通す」仕組みが、化学で学ぶ「陽イオン交換膜」と似ているというのも興味深い点だと思います。)

    記事の最後には、
    「チャネルとポンプは果たすべき役割が違い、それに応じて蛋白質のデザインの方針も違うということが、今回の研究で明らかになった」
    とまとめられています。生命現象を支える分子が目的に応じて精密に設計されているということに、
    受験勉強の先にある“学問の面白さ”を感じられるのではないでしょうか。

    入試で問われる知識と、研究最前線がどのようにつながっているのか――特に生物選択の方は、ぜひ記事を読んでみてください。

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