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河合出版『"考える"日本史論述』

日本史の論述問題対策…
どうやってやれば良いの?と言われても「たくさん書く→添削してもらう→復習」という王道(?)以外にあまり良い方法は無いでしょう。
しかし、何に気をつけて書けば良いのか?どのような答案が良くて、どのような答案が悪いのか?を学習できる方法は中々ありません。本書は、その...
通史の確認+本格的な論述問題への取り組み方を学ぶのに最適な1冊。

日本史の論述問題対策…
どうやってやれば良いの?と言われても「たくさん書く→添削してもらう→復習」という王道(?)以外にあまり良い方法は無いでしょう。

しかし、何に気をつけて書けば良いのか?どのような答案が良くて、どのような答案が悪いのか?を学習できる方法は中々ありません。本書は、そのような「論述問題のキモ」を学習するのに最適な1冊です。

著者は、有名予備校で東大をはじめ有名大学の日本史対策講座を担当していた講師たち。予備校での授業で培われたノウハウが書き込まれています。

本書は、大きく分けて3つのChapterに分かれています。

Chapter1「日本史論述へのアプローチ」は本書に特徴的。教科書の読み方・問題の種類・問題文の読み方・解答の書き方と細かく説明されています。よくある間違い・想定されるカンチガイなど、講師ならではの視点が盛り込まれていて、「よくある間違い」を自分がしていることが分かると「ちくしょー」なんて気分になるのではないでしょうか。

Chapter2「論述例題39+参考例題7」には、論述問題が時代別に46問並んでいます。テーマは各時代の重要トピックが一通り押さえられていて、教科書の知識が一通り押さえられているかを確かめるのにも役立ちます。また問題は大学入試過去問から出題されており、東大の過去問も使用(17/46問)されています。また、最後には添削問題が古代・中世・近世・近代の4問収録されていて、力試しをすることもできます。

Chapter3「解説編」は別冊綴じ。例題ごとに基本2ページずつを割いて、 解答の要求→解答にいたるプロセス→解答例 の順に、解答を作る際に必要なポイントがまとめられています。ところどころに添削例もあり、自分の作ってみた答案を自己点検する参考にもなります。


書かれている内容の量・質を考えると、時間を取り腰を据えて取り組みたい1冊です。とは言っても、問題数がむやみやたらに多くなく厳選されているため「やり切るのが大変…」ということも無いでしょう。
通史の学習に加えて論述の学習をしたい、という方にぜひ手に取っていただきたい1冊です。



2014/05/23 根本

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