■はじめに■
センターの生物は国立志望の文系の人も含め、多くの人が受験する科目ではないかと思います。センター生物は、化学や物理のようなテクニカルな内容や計算は少なく、暗記が得意な人に向いているというイメージがあるかもしれませんが、実際は複雑な計算問題も出題されるので、しっかりとした対策が必要です。
■出題内容■
まずは大問ごとの出題内容を見ていきたいと思います。
番号 |
出題内容 |
配点 |
第1問 |
細胞 ・ |
20点 |
第2問 |
生殖と発生 |
20点 |
第3問 |
遺伝 |
20点 |
第4問 |
環境と動物の反応 |
20点 |
第5問 |
環境と動物の反応 |
20点 |
各大問のマーク数は5~7個くらいで、知識系の問題と考察系の問題にわかれています。配点は3~4点といったところで、考察系の問題のほうが配点が高い傾向にあります。
基本的に生物Ⅰの教科書の章とそれぞれの大問の内容がリンクしていますが、以下それぞれの特徴をみていきます。
第1問
細胞についての問題です。知識系の問題が多い印象があります。基本的な細胞の構造や単細胞生物の種類、体細胞分裂など、覚えていれば解ける問題が多いのでさらっとクリアしたい大問です。
第2問
生殖と発生についての問題です。カエルやウニの発生過程はもちろん花粉母細胞、精原細胞、卵原細胞などの減数分裂の問題は頻出ですので、ぜひとも押さえておきたいところです。資料集を使って図で覚えるのが一番効率的だと思います。
第3問
遺伝についての問題です。問題構成次第では難問も作ることが可能で、かつ計算を一番要する大問でしょう。遺伝子の構成など基本的なところから各遺伝子特有の遺伝方法も含め、勉強量を必要とします。小手先の技術だけではうまくいかないのがこの大問だと思いますので、対策に時間をかけましょう。試験中もおそらく時間をかけるべき大問なので、知識系の問題を早めに解き終えて計算問題に時間をかけたいところです。
第4問
環境と動物の反応についての問題です。動物ホルモンだけに限っても、名称、分泌される場所、影響を及ぼす場所、どういう影響をもたらすのか…などおそらく暗記がもっとも必要な章だと思われます。一方で腎臓に関連した尿の計算など計算問題も出題されやすいところですので、ここも勉強に時間をかけたいところです。
第5問
環境と植物の反応についての問題です。ここでも植物ホルモンや発芽条件など覚えることはありますが、知識量はそこまで多くなく、知識をいかした考察問題が印象的です。覚えるべきところは早めに覚えてしまって、考察問題を多く解いておきましょう。
■参考得点■
・総合9割を目指すなら……90~100点
・苦手でもここまでは……85点
・本番で大失敗……80点
世界史でも書きましたが、センター試験は科目を問わずしっかり勉強すれば8割はとれますので、80点は死守できるように勉強しましょう。
■最後に■
センター生物の攻略は知識を覚えたうえで、いかに考察問題を解ききれるかが勝負になります。考察問題は何の実験をしているのかということをはじめ、問題を正確に読解し正確に答えを導き出すことが求められますので、出題方法を知るためにも多くの問題を解く必要があります。実際の過去問や模試の過去問などを活用して問題慣れをしておきましょう。もちろん考察問題を解く大前提となる、知識の暗記も忘れずに…。
2013/12/16 武井靖弥
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