特別な才能がなくても、東大は目指せる——合格をつかむための「継続」と「自分を信じる力」


東大を目指して勉強していると、「合格のために必要な能力や才能を、自分は持っていないのでは?」と不安になってしまうこともあるでしょう。私自身も、その不安を持ちながら勉強していました。

しかし、東大に入って気づいたのは、必ずしも特別な才能を持つ人ばかりではないということです。むしろ大切なのは、とにかく継続的に勉強すること。そして、思うようにいかないときにも、自分の可能性を信じて諦めないことです。

全3回の最終編となる今回は、「継続」と「自分を信じること」の大切さについてお話しします。

毎日少しでも、学習を続ける

勉強において、やはり最終的に大切なのは「継続」です。高く見える目標であっても、日々の勉強を継続することによって、そこに到達することができます。

そして、そのために重要なのは「毎日少しずつでも勉強を続ける」という習慣です。

皆さんの中には、「東大合格には膨大な勉強時間が必要だ」という考えがあり、それがプレッシャーになって追い込まれてしまっている人がいるかもしれません。たしかに、最終的には多くの学習時間が必要になるのは間違いありません。

ただし、ここで注意したいのは、「十分に勉強できない日には、少しだけ勉強したとしても意味がない」といった完璧主義的な考え方です。

「今日は時間がないからやらない」「集中できそうにないから明日まとめてやろう」——このような発想が積み重なると、学習のリズムが崩れ、結果的に勉強が習慣化しづらくなってしまいます。

大切なのは、「少しでも毎日やること」です。

たった1分でも机に向かえば、それはゼロとは全く違います。少しでも勉強をしている時点で、何よりも大事な「勉強する習慣」は継続しています。このことが良いリズムを作り出すんです。

たとえ短時間でも、日々継続することで学習が生活の一部になり、勉強へのハードルが自然と下がっていきます。

勉強を習慣化するために必要なのは、気が向かない日でも「とにかく毎日やる」という徹底した一貫性なのです。

「過程」に目を向けることが、継続のコツ

ここまで、成績を伸ばすための「継続」の重要性についてお話ししてきました。

しかし、一度勉強を習慣化できたとしても、その後に挫折してしまうこともあります。
成績の伸び悩みが続いた結果、モチベーションが続かなくなり、勉強をやめてしまった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

もちろん、最終的に東大に合格した人たちも、ずっと順風満帆に学習を進めていたわけではありません。成績が伸びない時期や、思うようにいかず挫けそうになった経験は、誰にでもあります。

重要なのは、そうした壁にぶつかったときに、どう向き合うかです。失敗やつまずきを「自分はダメなんだ」と捉えて落ち込むか、「失敗も成功の材料だ」と前向きに捉えるかで、その後の成長は大きく変わります。

後者のような捉え方をできる人は、困難があってもそれをしなやかに乗り越え、勉強を継続していけるのです。

ここで鍵になるのは、受験勉強自体を「成長の機会」として捉えられているかどうかです。

逆に言えば、「合格」だけを受験勉強の目的にしてはいけません。

もちろん、志望校への合格こそ、受験勉強における最終目標です。しかし、受験勉強を合格のための「手段」としてだけ捉えてしまうと、思うように成績が伸びないとき、「このまま勉強しても合格はできないのではないか」「だとしたら、これ以上勉強を続けても意味がないのではないか」と感じやすくなります。

しかし、受験勉強を通じて得られるものは、合格という結果だけではありません。その過程において、今後ずっと使える学びを得ることができるんです。

たとえば、「苦手科目を克服する」という経験について考えてみましょう。

苦手科目に向き合う際にはまず、「苦手である」という現状を分解し、克服のために学習するべきポイントを洗い出します。しかし、使える時間には限りがあるので、全てを均等に学習することはできません。だからこそ、「ここがこの科目を理解するうえで本質的な部分だ」「ここを克服すれば、他の分野も連鎖的にできるようになる」といえるような部分を見つけ、優先的に取り組むことが必要です。

これを受験勉強の中で経験しておけば、将来、仕事などで自分の苦手分野と向き合わなければならなくなった際にも、課題を整理し、適切に対処する力を身につけることができるでしょう。

実際に私自身も、大学に入って学生団体で活動する中で、自分の弱点と向き合う必要がありました。私の場合、初めて学園祭の準備を担当した際には、時間に余裕を持って仕事を進めることができず、メンバーに負担をかけてしまうことがありました。

そこで、受験勉強のときと同じように、まずは自分の課題を整理してみました。すると、一人で完結する業務は時間内に終えられることが多い一方、外部(学園祭運営など)との調整が必要な業務では、想定以上に時間がかかることが多いと気づきました。

それを踏まえて私は、「まずは仕事の全体像を捉えた上で、他者との調整が必要な仕事こそ、早めに着手する」ことを意識するようにしました。他者との調整の結果として新たな業務が発生することもあるため、早めに調整を済ませておけば、想定外の業務が期日直前に発生する事態も防げると考えたのです。

こうした改善を重ねたこともあり、所属団体の企画副責任者として2025年の駒場祭に参加した際には、必要な段取りを一つずつ進めながら、企画の実行に貢献することができました。

このように考えていくと、受験勉強のなかで「うまくいったこと」だけでなく、「うまくいかなかったこと」にも意味を見出すことができます。失敗しても、その失敗から学んで次につなげることができれば、その経験は決して無駄にはなりません。

このように、受験勉強から得られる学び自体に目を向けることは、長い受験生活を続けていく上で非常に大きな意味を持つと思います。

だからこそ、「受験勉強を通して、自分はどう成長したいのか」という視点を、少しだけでも持ってみてほしいと思います。その視点があるだけで、思うようにいかない時期にも、受験勉強を続けていくための意味を見つけやすくなるはずです。

自分の可能性を信じる

受験生の皆さんに最後にお伝えしたいのは、「とにかく諦めないでほしい」ということです。

実は私は受験生時代、「東大に合格する人は全員、長時間勉強も難なくこなす強靭な体力と、学んだことは一度で覚えるような抜群の記憶力を持っている」と思い込んでしまっていました。

たしかに、実際にそのような能力を持つ人もいます。しかし、そういう人は一部にすぎません。東大合格者のほとんどは、このような「天才」ではない自分自身にときとして劣等感を覚えながら、それでも自分を認め、自分にできる努力を地道に重ねてきた人たちです。

今、この記事を読んでいるあなたがもし、「自分に東大合格は無理かもしれない」と不安になっているとしたら、まず伝えたいのは、「完璧な受験生はどこにもいない」ということです。

誰にでも得意・不得意があります。大切なのは、自分の強みに気づき、それを最大限に活かすこと。そして、苦手な部分に対しては粘り強く向き合うことです。

全ての東大合格者に共通することは、「最後まで諦めなかった」という一点だけです。

今の自分に足りないものがあったとしても、それだけで目標を諦める必要はありません。自分の可能性を最後まで信じて、できることを一つずつ積み重ねていくことが重要です。勉強を継続しているうちにいずれ、最初は「夢」だったものが、現実的な「目標」として見えてきているはずです。

最後まで、あなたを応援しています。

中川 天道

名前:中川 天道(なかがわ てんどう)
「天道」とは、「自然に定まっている物事の道理」を意味します。「物事の道理を理解し、王道に背かないように生きてほしい」と両親がつけてくれた名前です。

出身地:北海道札幌市
実は、札幌の地下鉄は鉄の車輪で走るのではなく、自動車のようにゴム製のタイヤで走行します。これは地下鉄としては非常に珍しい方式で、日本で採用しているのは札幌市営地下鉄だけです。
この方式のメリットとしてよく挙げられるのが、「走行時の騒音が少ない」という点です。しかし、実際に利用していた私の感想としては、むしろ東京の地下鉄よりも音が大きいように感じました(笑)。
ぜひ、札幌を訪れた際には一度乗ってみて、この独特の地下鉄を体験してみてください。

出身高校:北嶺(ほくれい)高等学校
学校附属の寮があり、私もそこで生活していました。寮は学校のすぐ横にあったため、毎日の通学時間はほぼ0分でした。

大学・学部:東京大学法学部
入学したのは文科三類でしたが、進振りで法学部に進みました。前期教養課程の2年間で学んだことを踏まえて進路に対する考えも変わるので、進路の幅を広げてくれる進振りは非常にありがたい制度だと感じます。実際、私の周囲にも、文科三類から農学部に進学した人や、理科二類から医学部に進学した人がいて、多様な進路選択が可能であることを実感しています。

部活等:法律相談団体
現在私は、法律相談を行う団体に所属し、地域の皆様が現実に直面する法的問題への対応に取り組んでいます。より的確な法的知識を提供できるようになることを目指し、民法や借地借家法などを中心に学習を続けています。

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