特集ブログ

センター9割への道 第8回:国語

理系にとっては鬼門、文系にとっても点数が定まらずヒヤヒヤ…センター国語はそんな科目ではないでしょうか?実際、満点近く得点する人もいれば、大崩れして計算が狂う人もいるでしょう。
センター国語のテクニック本なども様々出ていますが、得点を着実に重ねる考え方の一つに「センター試験は東大二次試験国語を少し簡単にしたもの」という...
■はじめに■ 二次試験国語>センター試験国語
理系にとっては鬼門、文系にとっても点数が定まらずヒヤヒヤ…センター国語はそんな科目ではないでしょうか?実際、満点近く得点する人もいれば、大崩れして計算が狂う人もいるでしょう。
センター国語のテクニック本なども様々出ていますが、得点を着実に重ねる考え方の一つに「センター試験は東大二次試験国語を少し簡単にしたもの」という考え方があります。この稿でも、二次試験の国語対策と比較しながら特徴をご紹介して行きます。


■問題構成■ 論小古漢。4問80分。50点×4。
問題構成と配点は以下のようになっています。

番号

出題内容

配点

第1問

現代文(評論、随筆)…漢字、内容説明、理由説明、文章の表現・構成の特徴

50点

第2問

現代文(小説)…表現の意味、内容説明、理由・心情説明、表現の特徴

50点

第3問

古典(古文)…現代語訳、文法、内容説明、表現の特徴

50点

第4問

古典(漢文)…漢字の意味、書き下し、和訳、内容説明

50点


知識問題以外の配点は5〜10点と、1問間違えるだけで点差が付きやすいのが特徴です。
また時間は結構厳しいです。時間内に解ききることができるよう、練習を積み事前にある程度戦略を練っておくことが必要でしょう。古典から手をつける人が多く、またこれがよく推奨されているようですが、これは悩むことの多い現代文に心置きなく時間をかけられるようにするための合理的な作戦のひとつと言えます。さらにこの作戦で失敗しないための工夫として、“古典には悩んでいても40分以上は時間をかけない”など、自分で時間制限を設けておくことが挙げられます。古典から手を付けそこでグダグダと悩み続けた結果、小説が殆ど読めなかった、なんてことがよくあるからです(最初から小説は勘、他の3問を時間一杯使って考える、という人も結構いるようですが)。


■各大問概観■
共通して言えることは「選択肢を見る前に自分である程度考えること」。センター試験の選択肢はよく練られており、迷いだすとドツボにはまることもあり得ます。自分である程度答えの方向性を作ってから選択肢を選ぶとスムーズに解き進めることができます。

第1問 二次試験第一問のつもりで。
問1は漢字。ここは全問正解したい。ここから数問は「なぜか」「どういうことか」形式の問題が続きます。二次試験でも見覚えのある問題形式なので、自分で答えを考えながら解いて行きたいところです。ラスト1問、表現と構成に関する問題は、(特に表現で)迷いやすいです。時間との戦いで、思い切って一つ選んでしまうのもアリ。

第2問 問1が意外とタイヘン。
「問1は問題文を読む前に解け」と話す人もいるくらい。「本文中における意味」と言われても実際は辞書上の意味であることがほとんどです。その後数問は心情や理由、状況説明の問題。ここは時間が取れれば対策をしておいても良いでしょう。石原千秋『大学受験のための小説講義』などが有名です。ラスト1問は表現に関する問題。「2つ選べ」型の場合、1つ目はすんなり選べても2つ目が難しいことがあります。

第3問 二次試験第二問。
問1、2は現代語訳、文法識別。普段の学習の成果が問われる問題です。その後2~3問は内容説明。本文の意味が大体取れれば問題なく正解できます。後ろ1~2問は表現・内容に関する問題。近年は和歌や俳句・短歌が出題されることが時々あるので、表現技法について一度学習しておくと良いでしょう。

第4問 二次試験第三問。
問1は漢字の意味。該当漢字を含む一文の意味が取れるかどうかがポイントになります。その後4~5問程度は内容を問う問題。中には書き下し、和訳を問う問題もあります。基本的な句形を押さえ、意味が取れれば難しい問題ではないでしょう。最後は文章全体の意味を問う問題が出題されることが多いです。漢詩がごく稀に出題されるので、注意が必要です。


■参考得点■
・総合9割目指すなら……文:170~180点/理:160~170点
・苦手でもここまでは……文:140点/理:130点
・本番で大失敗……100点

天才的な理系科目の才能を持っているけれど国語だけ全然できないという人、世の中には割といます。そういう人間の国語の目標点が異様に低いこともありますが、彼らは理系科目でお釣りがくるほど取り返してきますので、それほどの自信は無いという人は普通に努力すれば届くはずの130~140点以上は確保したいところ。
ただ、なかなか難しいのが第1問と第2問のラスト。国語が得意な人でも失点してしまうことがあります。特に第2問は安定しない方もいるでしょう。一方、得点が読みやすいのが第3、4問(と第1問の一部)。この3題の(きちんと対策しつつ)大体の得点目安を立て、それに第2問を上乗せする形で得点計画を立てると良いかもしれません。
実際、他の科目ほど「確実に◯点」とは言い切れない科目ですが、努力次第で不確実さは減らせます。頑張ってください!

2013/12/18 根本・石橋

センター9割への道

倫理・政経世界史地理国語英語
物理化学生物地学数学
総括


list page 

ソーシャルボタン

公式Twitterアカウント