【東大数学分野別解説】#05 昔の良問で学ぶ "積分"
連載:東大数学分野別解説
2021.12.11
今回は 1983年 の東大理系数学 第6問 について,さまざまな解法を解説します。
問題自体はかなり古いですが,学ぶところの多い良問です。
最後に,積分で体積を求める問題についての注意点を述べます!
問 題
放物線
東大 1983年 理系数学 第6問を 軸のまわりに回転して得られる曲面 を,原点を通り回転軸と の角をなす平面 で切る。曲面 と平面 で囲まれた立体の体積を求めよ。
初 手 (全 解 答 の 共 通 部 分)
曲面
解 答 1 : 平 面 で 切 る

平面
一方,
となる。以上から
よって,求める体積(
(積分範囲は,
あとは
最後の積分計算は少し省略しましたが,わりと簡単な計算です。
解 答 2 : 平面 で 切 る

平面
放物線と直線の交点の
一方,
よって,求める体積は
ここで,
これを積分する必要があるが,解答 1 よりはかなり難しい。ルートの中が二次式であることに注意して置換積分を行う。
これは解答1と全く同じ式である。以下解答1と同様に積分すれば,体積
解 答 3-1 : 平面 で 切 る
高校では習わない知識(正射影と面積の関係)を認めれば,平面
この式は
したがって,求める体積は,
解 答 3-2 : で 切 る
回転放物面と平面の共通部分が楕円になることを認めれば,正射影を考えなくても
計算の詳細は省略しますが,
補 足
本問で考えた立体を図示すると,次のようになります。

今回のまとめ:
積分で体積を求める問題について
- 東大では積分を用いて立体の体積を求める問題が頻出です。この手の問題では切る方向が非常に重要になります。切る方向が不適切な場合,被積分関数が複雑な形となり,計算に苦労することになります。どの方向から切るべきなのか考える時間は長めに取りましょう。(時間がもったいないようですが,大抵の場合時間の投資回収ができるように思います。)
- 立式しても終わりではありません。定積分の計算は非常にミスしやすいので,計算はかなり丁寧にしましょう。答案に途中式を細かく書くと検算もしやすいのでおすすめです。そして出てきた値が実際の立体の体積の値として妥当かどうかも確認しましょう。